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第201章

藤原深の顔を立てたからなのか、店長は会計の際に3万円も多く払ってくれた。松本光輝はそのお金を何度も数え直してから、宝物のように大事にポケットにしまった。

外に出ると、林田ククと藤原深がまだ待っていた。

彼は一瞬固まり、すぐに逃げ出そうとしたが、林田ククが叱りつけた。

「逃げたら承知しないんだからね!今すぐあなたの家に行ってお祖父ちゃんに全部話しちゃうわ!」

松本光輝はピタリと足を止め、振り返って林田ククを見つめ、しばらく黙った後やっと絞り出した。

「ずるい…」

林田ククは鼻で冷笑した。この手が効くなら、それでいい。他のことはどうでもよかった!

松本光輝は頑固な性格だが、非常に孝...