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第196章

林田ククは朝日明美の目が輝くのを見て、彼女が恋に落ちそうなのを察した。

恥ずかしくなり、彼女は黙って一歩後ろに下がった。

医者はきっと何度も褒められているのだろう、とても落ち着いて「ありがとう」と言った。

朝日明美は医者に向かって激しく目を瞬かせアピールした。

「先生、お名前は何ですか？」

医者はマウスを動かす手を一瞬止め、少し驚いたように朝日明美を見上げた。おそらく自分の診察を受けにきておきながら、自分の名前も覚えていない人がいることに驚いたのだろう。

しかし彼はとても礼儀正しく微笑んで言った。

「田中です」

そう言うと、彼は朝日明美の体調について尋ね始め、彼女の話を聞いた...