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第119章

おばあさんは慌てて手を振った。

「支えなくていいよ。先に食事を済ませなさい。私とお父さんはまだ話し合うことがあるから」

言い終わると、林田山は自ら進み出て、おばあさんを支えながら書斎へ入り、ドアを閉めた。

林田ククはその場に立ち尽くし、さっきのおばあさんの遠回しな表情と、林田山の見せかけの心配を思い出すと、何かがおかしいと感じた。

もう食事を続ける気分ではなくなり、そっと書斎のドアまで歩いていき、かがんで耳をドアに当てた。中の会話を聞こうとしたのだ。

ドアの防音効果が良すぎるのか、それとも二人が意図的に声を抑えているのか、林田ククには微かな話し声しか聞こえず、何を話しているのかまっ...