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第24章

篠原心海は自分の髪を整えながら言った。「たとえベッドに潜り込むにしても、薄田社長が好きでないと意味がないでしょう?あなたたちも同意するわよね?さっき言ったことについては、あなたたちは薄田社長に直接聞いてみればいいわ、本当かどうか」

数人の顔色が一瞬凍りついた。この女性が薄田蒼の奥さんだということを思い出したのだ。もし篠原心海が薄田蒼に告げ口をしたら、自分たちの身の上が危うくなるかもしれない。

彼女たちはそれ以上何も言えず、ただ恨めしそうに篠原心海を睨みつけると、その場から立ち去った。

篠原心海もその場を離れようとしたが、背後から聞き覚えのある声が聞こえてきた。

「心海……」

篠原心...