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第46章

足を滑らせた!

「あっ!」南條隼人は不意をつかれ、ひっくり返った。

落ちる際、手が近くに干してあった新鮮な緑豆と小豆に触れてしまい、二つのざるが落下。

「ざざっ」と赤と緑の豆が地面一面に散らばった。そして彼のお尻は、痛みで激しく疼いていた!

「南條秘書!大丈夫ですか?」川崎玲子は心配そうに近づき、手を差し伸べる。

南條隼人は彼女に白い目を向けた。当たり前だろう、自分で転んでみれば、大丈夫かどうかわかるだろう?

痛みの中、目の端に赤や緑の小さな豆が映る。彼の瞳が突然輝いた。

やることができた!やることができた!

痛みの感情は消え去り、彼は素早く立ち上がった。

「さっき豆を拾い...