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第14章

藤原夜は部屋に戻ると、黙ちゃんが母親への渇望を、同じ容姿を持ちながらも下心のある川崎玲子に向けることを望まず、携帯を取り出して川崎美香に電話をかけた。

「プルル~プルル~お掛けになった電話は通話中です。しばらくしてからおかけ直しください」カスタマーサービスの公式な声が響いた。

彼は眉をひそめ、川崎美香が忙しいのだろうと思い、電話を切った。

その一方で、青木石は携帯の電源を切り、そのまま浴槽に投げ込んだ。

彼はベッドに裸で横たわり、意識を失っている川崎美香を見つめ、目には満足感と得意げな色が満ちていた。

今夜は、あまりにも素晴らしかった。

「ピンポンピンポン~」テーブルの上の携帯が...