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第15章 万に一人の高人!

電話の中の声を聞いて、水原空は眉をわずかに寄せた。この柳田美咲は、いつからこんなに自分のことを気にかけるようになったのだろう?

「外で高橋様の治療をしてたんだよ、今終わったところなんだ!」水原空は反射的に言ってしまった。相手に隠す気もなかった。

彼女は自分のことを民間療法をちょっとかじった程度の素人医者だと言っていたんじゃなかったか?

それならば、彼が治療に行くことは何も問題ないはずだろう?

「治療?水原空、本当に自分を名医だと思ってるわけ?しかも高橋様?よく作り話するわね!」電話の向こうから、柳田美咲の軽蔑した声がまた響いた。

明らかに、彼女は水原空の言葉を全く信じていなかった。...