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第25章

佐藤橋は、田中健太に続いて、2つの大きな衣服の袋を持って、ヒューヒューと息を切らしながら10階に上がっていった。このような行動は恥ずかしいと自覚していたため、佐藤橋は誰もいない道を選んで歩いていた。やっと田中健太の部屋の前に到着すると、ドアを押すと中から施錠されていることに気づいた。

「え、誰か中にいるの?」佐藤橋は田中健太の後ろから頭を出し、2つの衣服を丸めてボール状にした姿で、比較的小柄な佐藤橋はそれらを持っている姿がまるで大錘を振るようで、とても滑稽だった。

「はぁ」田中健太はすでに慣れっこで、「毎月1、2日は必ず…」と自分に言い聞かせた。

安全コードを入力して施錠されたドアを開...