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第20章

中村本が身をかがめて窓帘の山から佐藤橋の足首を探り当て、一気にぐいと自分の方向へ引っ張った。佐藤橋は恐怖に声を上げ、まっすぐ男の胸元へと引き寄せられた。

「何を言ってる。後でこの棒で教えてやるさ」

佐藤橋の着物は彼の手によって完全に引き裂かれ、スリットは腰まで達していた。ガーターストッキングも中村本に引きちぎられ、留め具があちこちに散らばった。中村本は更に佐藤橋の髪をつかみ、衣服が乱れた彼女に強引に顔を上げさせた。佐藤橋の化粧は半分崩れ、口紅が中村本の手についていたが、中村本はゆっくりと頭を下げてそれを舐め取った。

少しずつ赤い色が彼の舌先に染み付き、消えかけた血の跡のようだった。

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