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第50章
突然の感謝に神原文清は少し意外を感じたが、表面上は落ち着いた様子を保ちながらも、心の底では微かな温もりを覚えていた。
孔明灯を開いた渕上純は、バッグから油性ペンを取り出して男に手渡した。「はい、先に書いてください」
「バッグにマーカーまで持ち歩いてるのか?」
「習慣なんです。外で時間があるときに単語を覚えたりマークしたりするので」
その言葉を聞いて、神原文清は眉を上げ、満足げな表情を浮かべた。渕上純は彼の想像以上に勤勉だった。
ペンを受け取り、彼は孔明灯を近くの仕切りに置いて、シンプルに四文字「心想事成」(心に思うことが実現する)と書いた。
渕上純はもう一つ彼に渡した。「もう一つ...