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第49章

渕上純が口を開く前に、傍らの斎藤俊が先に答えた。「評価は全員参加なんです。最終的に誰が受賞するかに関わりますから」

神原文清は表情が淡々として、「何の賞だ?」

「一等賞はノートパソコン、二等賞はスマホ、三等賞は小型スピーカーです」

「ふぅん、どれも大した値打ちのないものだな」

その言葉に、斎藤俊の笑顔がやや強張り、顎を引き締めた。渕上純は不機嫌そうに神原文清に視線を送った。でたらめを言うなという意味だ。

男はそれを見なかったふりをした。

斎藤俊が気まずくならないよう、渕上純は話題を変えた。「斎藤君、評価も全員が参加するわけじゃないでしょう?各自の演目の時の採点だけじゃない?ちょう...