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第39章

渕上純は引き下がらなかった。自分で掘った穴だから、仕方がない。

車の中で、渕上純は運転席に座り、神原文清と上村恵は後部座席に座っていた。実は渕上純は最初、神原文清が助手席に座ると思っていたのだが、意外にも彼は後部座席を選んだ。

運転中、渕上純はバックミラー越しに時折後部座席の様子を窺っていた。上村恵はずっとおしゃべりを続け、神原文清はただ黙って聞いているだけだった。

しばらくして、後ろから声が聞こえなくなったことに気づいた渕上純は、ふとバックミラーに目をやった。その光景に彼女は息を呑んだ。

上村恵は胸元を大きく開け、谷間がちらりと見え隠れしている。しかも彼女は神原文清の手を取り、自分...