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第12章
渕上純は口元に自嘲気味の微笑みを浮かべ、冷ややかに笑った。「神原社長のご恩に感謝します。どうやら私にもまだ価値があるようですね」
そう言うと、彼女は休憩室を後にした。
広々とした休憩室に静寂が流れる。神原文清はズボンのポケットからタバコケースを取り出し、慣れた手つきで一本のタバコに火をつけ、深く一服すると長い煙を吐き出した。
何か思いついたように、彼は携帯電話を手に取った。
「会場と厨房を調べろ。渕上純に薬を盛ろうとしている者がいないか確認しろ」
真夜中の鐘が鳴り響いても、会場にはまだ人々が溢れていた。渕上純はその場に立ち、鈴木真子の姿を探したがどこにも見当たらない。むしろ彼女自身...