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第58章

アネルは以前よくスコダに軍営へ連れられていたため、これらの将兵たちとは少しも疎遠ではなかった。彼女は微笑みながらも、目に涙が浮かんでいた。

「メトディおじさま」

メトディは彼女の声を聞くと、思わず手が震えた。彼はアネルを上から下まで見つめ、何度も頷いた。

「よかった、よかった。あの小娘がこんなに大きくなって。スコダがいたら、きっとすぐに飛び出してきただろうに...」

最後の言葉は、少し涙声になっていた。

アネルは自分の手のひらを軽く爪で押し、冷静さを取り戻してからゆっくりと口を開いた。

「メトディおじさま、わたくしはフリーデル様にお会いする重要な用件があってここに参りました。お会...