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第53章

最近、テリアンは本当に疲れていた。

ホウデンがカンティニを娶ってからというもの、この女はまるで自分に深い敵意を持っているかのように振る舞っていた。テリアンが何をしようとも、カンティニはまるで意図的に標的にされたかのような態度を取り続けていた。

たとえばさっきも、ただ大広間で紅茶を飲もうとしていただけなのに、カンティニは彼女の傍に来るなり冷笑して言った。

「お金がないって言っていたはずなのに、どうしてこんな良い茶葉が飲めるの?」

テリアンは手元の紅茶を見つめた。実は、この茶葉は以前のタイタン家では良いものとは言えなかった。当時、アネルがこういった物事を取り仕切り、いつも最高級の茶葉や菓...