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第34章

ホウデンは何も言わなかった。

カンティニは彼の腕に手を絡ませながら言った。

「ホウデン、最初あなたが家に金がないって言った時、正直迷ったわ。お金のために走り回るのはあまり好きじゃなかったから。でも今、あなたと結婚できるなら、それでもいいって思えるの」

「結婚式の後、私たち東部戦場への派遣を申請しましょう。戦場で一心不乱に功績を積めば、きっと暮らしも良くなるわ。それに、家にいる時間も少ないんだから、少し苦しくても大して影響ないでしょう?」

ホウデンは顔を向けて彼女を見つめた。

「ああ」

「アネルが出て行ったのも良かったわ。あんな女があなたの側にいたら、きっと何かと私たちの仲を引き裂...