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第41章

どれくらいの時間が経ったのか分からない。まるで一世紀も過ぎたかのように感じられた頃、閉ざされた部屋のドアが外から蹴破られ、拓司が真っ先に部屋に飛び込んできた。

「塚本社長!」

その後ろには川原先生の姿もあった。

「まずは柳田佳恋の様子を見てくれ」塚本悟の声は喉を焼かれたかのように嗄れていた。

川原先生は急いで薬箱から二粒の薬を取り出した。

「これをまず飲んで」

川原先生は塚本悟の専属医師で、彼女の薬箱には様々な珍しい薬が入っていた。

この種の媚薬の解毒剤も常に携帯していたのは、塚本悟が誰かに陥れられることを防ぐためだった。

すぐに彼女は柳田佳恋の方へ歩み寄った。柳田佳恋の体に...