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第50章 ただのバカ

藤本母の言葉に、藤本健司は喜びに満ちた表情を浮かべた。「お母さん、本当?じゃあ、俺と白井雪子の婚約は...」

藤本母は微笑んで答えた。「もちろん本当よ。お母さんがいつ嘘をついたことがある?すぐに白井家に電話するわ」

彼女の考えは単純だった。もし藤本健司が連れてくる女性の身分や地位が相応しければ、藤本家に釣り合うなら、白井家との婚約を解消する方法を考える。

もし普通の家庭の娘であれば、その娘に直接手を下せばいい。せいぜい金を渡して、藤本健司から離れてもらえばいいだけのこと。

それから改めて白井家との婚姻について協議すればいい。どうせこれまでは白井家からの積極的なアプローチだったのだから...