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第57章
「鈴木さん」
田中修一は水原念の手を自分の大きな手で握り、鈴木直哉を見つめた。
「念ちゃんは確かに乗馬が得意ではありません。もし上手だったら、私に連れられて来る必要もなかったでしょう。夏目さんが競争したいというなら、私がお相手しますよ。鈴木様、私への怒りを念ちゃんに向けないでください。今日の一件で、もし夏目さんが無実だというなら、念ちゃんだって同じく無実です」
水原念は俯いたまま、自分の手を包み込む大きな手を見つめていた。
田中修一が彼女を守っている。
彼女は初めて味わった——男性に是非を問わず守ってもらうことは、どんな感覚なのかを。
「修一」水原念は顔を向け、田中修一を見つめ、...