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第14章

葉山萌香はエレベーターの近くまで走り続けた。

周りに誰もいないことを確認すると、足の力が抜け、壁に寄りかかったまま床に崩れ落ちた。

そのときエレベーターから青木琛が出てきた。葉山萌香の姿を見て、彼は呆然となった。

巻き髪が乱れ、目は真っ赤で、唇も少し腫れているように見えた。

そして彼女のスカートが膝上まで破れているのに気づいた。

眉をひそめながら、急いで自分の上着を脱ぎ、彼女の足に掛けた。

「葉山秘書、誰にいじめられたんですか？」

葉山萌香は声に反応して顔を上げ、青木琛の上着を払いのけ、スカートを引っ張って何とか足を隠した。

「高橋司です」彼女は歯を食いしばって立ち上がり、冷...