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第22章 彼女の精神的支柱

藤原真央は電話を切ったものの、心の中では怒りが収まらなかった。

伯母さんに向かって強い言葉を吐いたが、現在の仕事は手放したくなかった。

警察署に入るために、これまでどれだけ努力を重ねてきたことか。あと二ヶ月で正式採用になれるはずだった。正式採用されれば、職員寮に申し込むことができる。

そうすれば翔太を連れて引っ越すことができ、塚本恭平に迷惑をかけずに済む。

これこそが、外で部屋を借りるのではなく、塚本恭平との協力を選んだ理由だった。

一つには、今どき外で部屋を借りようとすれば家賃と敷金はかなりの額になる。途中で出ていくことになっても、家賃は戻ってこない。

もう一つには、自分が借り...