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54話
テレビの大画面からだけが部屋を照らす唯一の光だった。他は全て消灯して、私は一人で座り込み、朝から一日中私を置いて出かけたダンテに対して不機嫌になっていた。
あの男はいったいどこへ行ったというの?
お昼頃には戻ってくるだろうと思っていたのに、もう夜8時になってもダンテは帰ってこない。
電話一本くれるわけでもなく、ダンテがイタリアで私を置き去りにする気なのではないかと考えずにはいられなかった。
ばかげた考えだとは分かっているけど、ダンテならやりかねない。
もし彼がイタリアンマフィアのカポでなかったら、誘拐されたとか何かあったのかと思うところだった。
でもダンテのことをよく知っている私には、彼...