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84話

翌日、レジーナは祖母の墓を訪れることにした。

レジーナは最近の幸せな思い出を祖母と分かち合いたかった。

その朝、レジーナはかつて身につけていた赤いリボンを取り出していた。

ダグラスはその鮮やかな赤いリボンが彼女の豊かな流れるような髪に収まっているのを見つめ、予期せぬ痛みに刺されたかのように目を少し細めた。

道中、二人とも考え事に沈んでおり、あまり会話はなかった。

二人は朝の10時に墓地に着いた。前夜に雪は止み、冷たい冬の日に太陽がようやく顔を出した。レジーナは墓石の前に白いユリの花束を置いた。

彼女は長い間、そこで静かに立っていた。

目を赤くしながら、彼女は墓石に刻まれたターシャ...