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60話

ソーヤーは、キャロラインを海外から知っていることや、彼女がかつてゲームで助けてくれたことをバラしたくはなかった。ネイサンが怠け者と付き合ったりゲームに一日中はまったりしていることで彼を叱りつけるのではないかと恐れていた。

「僕たちは一緒に映画を作っているんだから、お互いに気を配るのは当然でしょ」とソーヤーはもごもごと言った。

「監督がスタッフの仕事を管理するんだ。誰が君に口出しする権利を与えた?」とネイサンは鋭く言い返した。

ネイサンはソーヤーがデミに困らされて譲歩したと言うことを期待していた。それならロクサーヌの話と一致するからだ。しかし、ソーヤーはそうは言わなかった。

ソーヤーは言...