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198話

翌朝、キャロラインは早起きして素早く身支度を整え、撮影現場に向かう前にレストランで朝食を取るつもりだった。

ドアを開けるとすぐに、ニックが口にバラを咥え、特に格好良いポーズを決めて立っているのが見えた。キャロラインは驚いた。「朝早くからなにをしているの?」

「昨夜はあなたのことを考えて眠れなかったんだ。撮影のために早く起きると思って、先に来ておいたんだよ」そう言って、彼はバラを彼女に手渡した。

「冗談はやめて」キャロラインはバラを押しのけ、エレベーターの方へ歩き出した。

それでもニックは忠実な信者のように彼女の後をついていった。

レストランに入ると、キャロラインはお粥、卵、パンケーキ...