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111話

一時間後、彼らは出発した。

目印があっても、迷子になることは珍しくなかった。

鬱蒼としたジャングルでは、空は隠され、枝や葉の厚い天蓋がすべての光を遮っていた。

キャロラインはすぐに自分の足にヒルが数匹ついているのを発見した。

ジャングルは暗く湿っていて、煉獄のようだった。危険が至るところに潜んでおり、いつでも命を奪う準備ができていた。

道はなく、一行はゆっくりと歩いていた。空腹が疲労に拍車をかけていた。

「頑張れ」ネイサンの低い声が響いた。

キャロラインは思わずこう考えた。「ネイサンは何日もこの過酷な環境を歩き回り、常に集団を先導している。それにはどんな強さと忍耐力が必要なのだろ...