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104話

「すでに確認済みだ。特別な出国記録はない」とジョンは言った。

ネイサンは頷いた。これはほぼ予想通りだった。

「国境近くには村がたくさんあって、地元の人間は秘密の抜け道をすべて知っている。場所によっては、川を渡るだけで別の国に入れる。確かに有刺鉄線のフェンスはあるが、国境の多くは崩れかけている。巡回を避けさえすれば、越境はそれほど難しくない。地元の人間は自分の手の甲のようにこれらの道を知っている」とジョンは説明した。

「地元の人間を見つけて、良い値段を提示して、国境を越える案内をさせろ」とネイサンは命じた。

「ケネディさん、不法越境は非常に危険です。向こうでは武力紛争も起きています」

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