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35話

エブリーは不意を突かれ、目に恐怖の色が走った。リースはまるでエブリーの心を読んだかのようだった。

彼女はマルコムに対する自分の感情が単なる兄妹の情ではなく、完全に恋愛感情だということを知っていた。リースに対する彼女の怒りはアリッサとは違っていた。アリッサはただ家族の雰囲気を壊したリースを憎み、自分の輝きを奪われることを恐れていただけだった。

しかし今や猫は袋から出てしまった以上、隠すつもりはなかった。リースが彼女の好意についてマルコムに話す勇気があるとは思えなかった。

彼女は少し顎を上げ、得意げで誇らしげな様子を見せた。

「知ってたって何?何もできないくせに。マルコムが立てるようになっ...