私は一生、母のコーヴンに囚われ、利用され、虐げられてきた。彼らは邪悪で、父や彼の一族も私と同じように、ここに囚われていた。

幼い頃、母は私のハイブリッドとしての力を、彼女たちの呪文の力の源として使うだけでなく、もっと「有用な」ものにすることを決めた。図書館に閉じ込められた私は、そこで魔法について学んだ。コーヴンの魔法だけでなく、あらゆる種類の魔法を。

年老いた司書から古代の言語を密かに学び、彼女は私に薬草や治癒術を練習する場所まで提供してくれた。その知識を使って、母がコーヴンのために捕らえていた狼たちの手当てを始めた。

計画を立て始めていた。みんなを置き去りにすることはできない。でも、連れて行く場所を見つけなければ。そんな時、「いとこ」が訪ねてきた。彼女の怒りの言葉の中に、解決策を見出した。

ムーンマウンテンパックのハートソング族へ、全員を連れて行くことにした。コーヴンの宿敵である彼らなら、きっと助けてくれるはず。そうでなければならない。

ある日、私の中で力が目覚めた。深く原始的な力の目覚めを、父や他の狼たちも感じ取った。そして私たちは実行に移した。逃げ出し、ハートソング族のもとにたどり着いた。

けれど、そこで分かったのは、彼らのアルファが攫われていたという事実。私には必要な情報がある。アルファを取り戻す手助けをしよう。その代償として、安全と受け入れを求めることにした。


魔女の心の歌

「あなたの能力を鍛えるには、力の場所が必要です。ブロックおじさんはすでに私たちが使える場所を持っています」リサンナはマットに告げた。
マットは少し首を傾げ、困惑した表情を浮かべた。「なんでブロックおじさんがもう訓練場所を持ってるの？」と彼は尋ねた。
リサンナは一瞬言葉を詰まらせた。『彼がこれを上手く受け止めてくれますように…』と彼女は内心で祈った。「あなたのブロックおじさんは、この訓練の書物…そして私たちの家族が持つ他の書物を読む特権を与えられた、母方の氏族に直接関係のない珍しい存在の一人なのよ」
マットは無表情で黙ったまま母親を見つめた。ブロックおじさんがこの一部であることについてどう...

32話