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69話

ハリーは罪悪感を覚え、しばらくの間は喧嘩を仕掛けないことに決めた。翌日、寄宿学校に戻ることを自ら申し出たが、アラリックはその考えを拒否した。

「今のあなたの精神状態では、寄宿させていては安心できない」とアラリックはきっぱりと主張した。「毎日学校への送り迎えは私がする。朝食も夕食も私が作る。学校の食事があなたの口に合わないのではないかと心配なんだ」

ハリーは黙り込んだ。

彼の不安は募るばかりだった。もしかしてアラリックは何かを既に知っているのだろうか?

そんなこと、まさか察せられるはずがない、だよね?

「行っておいで、キャスピアン。放課後迎えに来るよ」とアラリックは車に寄りかかりながら...