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第602話大戦のあと

ジョーは、トミーが撃たれて地面に倒れるのを見た瞬間、恐怖と絶望がないまぜになった感情で心臓を激しく鳴らしながら、駆け寄った。

「トミー！」

ジョーはトミー以外の誰に対しても非情な男だった。トミーは息子のようなもので、このイカれた世界での唯一の希望だと、彼は常々口にしていた。

そのトミーが銃弾を受けたのを見て、ジョーは我を忘れた。だが、彼が駆け寄る前に、ニールがジョーにタックルして地面に押し倒し、ヴァーノンが素早く加勢した。

ジョーは並の男ではない。幸いにも、先のアラリックとの乱闘で体力を消耗していた。加えて、トミーが撃たれるのを見たことで精神的に動揺しており、ニールとヴァーノンが彼を抑...