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351話

午前9時30分、太陽は眩しく照りつけていた。

ナタリーは大通りの前に立ち、高くそびえる超高層ビル群を見上げていた。

この高級オフィスビルには、いくつものメディア企業、ジム、スタジオが入居していた。

しかしナタリーの目を引いたのは「ダイナミック・エンターテイメント」だった。

これはハワードグループ傘下の映画会社ではなかったか?そしてロザリーがちょうど中に入っていったところだった。

ロビーの受付では、二人の受付嬢が新しいファッションリリースについておしゃべりしていた。

ナタリーは尋ねた。「すみません、茶色のトレンチコートを着て、お弁当を持った中年女性が今入っていきませんでしたか?何階に...