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第1274話この一歩を踏み出したことを後悔しない

それに、フィニアンには彼女がいないし、私にも彼氏はいない。だったら一緒になるのに、何の問題があるというのか?

彼女のキャリアそのものが、力強い反論となっていた。

カスピアンはペネロペを一瞥し、言葉を続けた。「おめでとう。ダイナミック・エンターテインメントのハリントン氏に取り入ったんだってな。これからはリソースに困ることはないだろう。お前の進む道が見えるよ、ペニーナ。後悔はしないんだろうな」

ペネロペは胸に鋭い痛みが走るのを感じた。「ええ、この一歩を踏み出したことに後悔はないわ」

カスピアンはコートを羽織ってドアまで歩いていくと、ドアノブに指をかけた。「ペニーナ、お前をそう呼ぶのはこれが最...