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第1270話酔っ払った妖精

「パーティーが終わったなら、もう帰れ。運転手を迎えに行かせるから」

フィニアンの言葉だった。

ペネロペは切れた電話を見つめ、どうしようもなくため息をついた。

千鳥足で地下駐車場へと向かい、十分以上待ったが、運転手は一向に現れなかった。

フィニアンに電話して運転手のことを尋ねようとしたが、携帯電話のバッテリーが切れて、自動的に電源が落ちてしまった。

ここはサンクレスト・シティにある高級プライベート・エンターテイメントクラブで、プライバシー保護で知られ、一般人は立ち入ることができない場所だ。

彼女は上の階へ向かった。個室を予約して休み、携帯を充電するつもりだった。

何本か酒を空けた後では...