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第1223話私たちの間には話すことは何もない

クインシーは手を伸ばし、「ええ、ナタリーは素晴らしいわ。その木材、今すぐ渡してくれるかしら?」と言った。

ジョーは後悔の念に駆られた。せっかく苦労して手に入れた高品質な木材なのに、それをクインシーに渡さなければならないのだ。

だが、賭けは賭けだ。彼は言った。「わかった。昼に書斎に取りに来てくれ」

ルーベンは顎鬚を撫でながら言った。「この三局を見ていたら、私も指したくなったよ。ナタリー、君のチェスの腕前は見事なものだ。ジョーも不当に負けたわけではない」

ルーベンが嬉しそうなのを見て、ナタリーも微笑んだ。

「私と一局、どうだろうか?」

観戦中ずっと指したくてうずうずしていたルーベンは、...