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第1205話欲張ってもいい、もっと欲しくなる

あれは彼が十四歳の時、市全体の科学コンクールで優勝した時にもらった褒美だった。星に名前をつける権利を得て、彼はそれを『宵の明星』と名付けたいと言った、私たち二人のための星だと。でも後になって、いつからかは分からないけど、状況が変わってしまった。彼は私に対してよそよそしくなって、以前とは違う人みたいになった。私の十八歳の誕生日の夜、私は自分を彼に捧げたかったのに、ジェイミーは私を拒絶した。彼は、私はただの妹だって言ったの。

レイチェルは唇を噛んだ。「ただの妹。でも、どうして彼は私にこんなに良くしてくれるの? もし彼が私のことを妹としか見ていないなら、こんなに優しくすべきじゃない。そんなことされ...