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第1165章「誠意」

「そうですね、ブライスが言っていたのを覚えていますよ。あなたがナタリーのために見つけたボディーガードだと。退役軍人だとか。あなたの記録を見ました。国際傭兵部隊に所属していたんですね。階級は何でしたか?」

デレクは答えた。「Sランクです」

国際傭兵組織においてSランクは最高位だった。

これはブライスが言っていたような、単に四、五人の大柄な男を倒せるというレベルの話ではなかった。

「Sランクの大佐が女優のボディーガードをしているなんて、才能の無駄遣いですね」

「生計を立てているだけですよ、ハワードさん。あなたが高額な報酬を提示したので、受け入れたんです」

「では、なぜ今は受け入れないの...