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595話

記憶喪失状態にあっても、テイトの本能的な警戒心は健在で、彼女は後をつける車に気づいていた。

キャスピアンはまだ混乱していた。「僕たちを追ってきてるって?どこに?誰が?」

彼らがショッピングモールの駐車場に車を停め、車から降りると、エレベーターでモール内に入った。

テイトは彼らを追ってきた人物に目を光らせていた。その人物もモールに入ってきた。

野球帽をかぶった女性だった。

体型から判断すると、女性だった。

彼女の追跡スキルはひどく、あからさまに後をつけていた。

キャスピアンとテイトはエレベーターで一階に降り、テイトは言った。「別々に行きましょう。あなたは左へ。私は右へ行くわ」

状...