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510話

カスピアンはドアの前に立ち、隠れる理由はないと気づいた。結局、ここは彼の家なのだから。

「もういい。女の子たちと言い争うのはやめよう」カスピアンは腰に手を当て、滑稽な様子で独り言を呟いた。それはテイトを恐れていることへの言い訳だった。

カスピアンはグレースが戻ってくるのを見て、無言で手振りをした。グレースは不審な行動をとるカスピアンを見て、近づいてきた。「カスピアン、自分の家で何をそんなに怪しげに行動してるの？ここはテイトの部屋よ。あなた、ここで何してるの？まさか...？」

グレースは突然気づいたように目を見開き、カスピアンを叩こうと手を伸ばした。「カスピアン、どうしてそんなことをするの...