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411話

ニイヴはディーコンから電話を受け、ドヴィーが二度目の入院前に公証済みの遺言書を作成し、それがユニバーサル・プロスペリティ銀行の貸金庫に保管されていることを知らされた。

誰も遺言書の内容を知らず、この不確かさがニイヴを不安にさせた。

彼女はその遺言書を入手しなければならなかった。さもなければ、予想外の結果を招くかもしれなかった。

ドヴィーが亡くなれば、遺言書が有効になり、それがニイヴに不利なものであれば災難となるだろう。

ニイヴはユニバーサル・プロスペリティ銀行の頭取と深夜の会談を手配したが、拒否された。

銀行の規則によれば、ドヴィーの同意なしに貸金庫の中身を取り出す権利は彼女にはなかっ...