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38話

私は朝ティモシーが口述してくれた手紙を打ち終えながら、小さく鼻歌を歌っていた。コンピューターに保存されているレターヘッドのデザインを探し、ティモシーの個人的な通信用のものを探していた。彼はアンという名前の、彼の叔母だという女性に宛てて手紙を書いていた。彼の考えや両親の近況を書き留めるのは、私には場違いな気がしていた。知らなかったことを知ってしまい、彼のことを思うと胸が痛んだ。彼の父親が今や末期で、医師からはあと数ヶ月の命と宣告されていたことを、私は知らなかった。ティモシーは基本的に彼女にお別れを言いに来てほしいと懇願していて、それが私の心を引き裂いた。

私はその手紙を彼女に直接届けることがで...