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第688話オーレリーの腹痛

「ママ」ローワンとグリフィンが、するりと部屋に入ってきた。

セシリーは二人を見て、ほっと安堵のため息をついた。「ローワン、グリフィン、あなたたちここで何してるの? びっくりしたじゃないの」

「ママ、何してるの?」ローワンが、セシリーのために床に落ちた電話を拾い上げた。

「ママは大事なことをしてるの。あなたたちはママのために、ドアの見張りをしててちょうだい」

セシリーは心臓を高鳴らせながら、焦って携帯電話のロックを解除しようとしたが、画面はロックされたままで開かなかった。

彼女の心は沈んだ。ロックを解除しなければ、電話をかけることができない。

一方、階上では、オーレリーにはセシリーが何をしてい...