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第655話このセシリーはニセモノ

キーエンは一瞬呆然としていた。「待って、セシリーは偽物だって言ってるのか？」

彼の反応を見て、ジゼルはすぐに付け加えた。「キーエン、私はただ推測しているだけよ。考えすぎないで」

キーエンは返事をせず、ただ茫然とセシリーを見つめていた。時々、誰かが特定のことを持ち出さなければ、誰も疑問を抱かないものだ。しかし一度誰かがそれを口にすると、疑いが忍び寄り始める。セシリーをじっと見れば見るほど、何かがおかしいと感じるようになった。

ジゼルの言うことにも一理あった。彼女たちは全く同じ顔をしているのだから、本物と偽物をどうやって見分けられるのか？目の前にいるのが本当のセシリーだと、どうやって確信でき...