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第46話ダリアンがセシリーにブラックカードを渡した

セシリーは手で顎を支え、ダリアンを優しい笑顔で見つめていた。「フィッツジェラルド様が異議なければ、私も異議ありません」

彼女は明らかにダリアンを困らせていた。セシリーは彼が自分の条件に同意するとは一瞬たりとも思っていなかった。

横に立っていたラーキンは、黙って首を振った。

ダリアンは間違いなく自ら厄介ごとを求めていた。

彼は以前、自宅で無料の治療を提案されたときに断っていた。今や、たった一回の治療で数億の請求書を見ることになるだろう。

ラーキンは本当にダリアンに、ただスリルを求めて金を浪費しているのかと尋ねたかった。

ダリアンの視線はセシリーに深く注がれていた。

セシリーは彼に対...