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第122話ダリアンの腕の中で気絶したセシリー

ダリアンはオフィーリアに気を留めず、振り返ることもなく背を向けた。

彼はラーキンから電話を受け、セシリーが約15分前にホテルを出たという知らせを受けた。彼女が出発した後、彼女の携帯電話の位置情報は消え、おそらく電池が切れたか、電源が切られたためだった。

その後、ホテルの監視カメラ映像がダリアンの携帯に送られてきて、映像に映る人物を見た彼の心は締め付けられた。

セシリーはブレイズと一緒にホテルを出ていた。

オフィーリアは、決然と去っていくダリアンを見つめながら、身動きひとつできずに立ち尽くした。

一瞬、彼がセシリーを信じすぎているのか、それとも彼女を信じていないのか、わからなかった…...