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第15話

マリリン視点

私は必死に人ごみを見渡して、この不運から救ってくれる母を探した。

でも彼女はどこにもいなかった。

なぜ?!!!

どうして今このタイミングで??!!

振り向くと、彼が少し離れたところに立ち、両手をポケットに入れたまま私を見つめていた。

彼は間違いなく私を追いかけている。

さっきまであんなところにいなかったはず。

神様!!!

泣きたかった。

主よ、助けて。

彼はあんなに可愛い。

泣きたかった。

どうしてこんなことが私に起こるの?

なぜ私なの?!!

急いで向きを変え、店の方へ足早に向かった。

数分間隠れられる唯一の場所はそこしかなかった。

長い赤いドレスの裾を持ち上げ、時々振り返...