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第13話

フレデリックの視点

私はポケットに手を入れてゆっくりと歩いていた。入り口に向かいながら、制御不能な私の玩具兵士が何か悪事を働かないよう監視するつもりだった。

ドアをゆっくりと開け、彼女がいないことを祈った。そうすれば自分の部屋に逃げ帰り、ジョーンが戻るまで隠れていられるのだから。

頭を出して覗くと、案の定、彼女は正面玄関のベンチに座って辛抱強く待っていた。

私は歯を食いしばり、深くため息をついた。

ジョーンがいない時に私に会わなければならないほど重要なことって何だろう?

また誘惑しようとしているのか?

まあ、そうなったとしても彼女を責められないだろう。

最初に仕掛けたのは私なのだから。

あ...