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第50話

マーガレットはホテルを飛び出し、薬を買うために薬局を探していた。

午後3時の通りはまるで幽霊町のようだった。

冷たい風がマーガレットの華奢な体を包み込み、彼女をさらに痩せて見せ、呼吸を荒くさせていた。

ようやく古い薬局の看板を見つけ、彼女は中に入った。店主に向かって言った。「すみません、薬が必要なんです」

マーガレットが購入希望を伝えると、店主は奇妙な目で彼女を見て手を振った。「なんの冗談だ、そんな薬はここにはないよ。他の薬局に行きなさい」

薬局を出たマーガレットは、携帯の地図アプリを使って他の薬局をいくつか探した。

どれも遠すぎた。彼女は激しい雪の中に立ち、タクシーを呼ぼうとした...