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第487話彼はあなたの居場所を知りたがっている

「申し訳ございません、お客様。テイラー様との面会には、アポイントメントが必要でございます」受付係の女性は、目の前に立つ驚くほどハンサムな男性を前に平静を装いながら言った。彼女は受話器を取ると内線をかけ、レイモンドの目の前でダニエルの判断を仰いだ。

やはりレイモンドはダニエルに会えないことを確認すると、彼女は申し訳なさそうに彼を見つめた。

レイモンドは受付係に冷たい一瞥をくれると、活気に満ちたテイラー・グループの社内を同じく無関心な目で見渡し、踵を返した。

夜の帳が下り、暗い空には数個の星がまばらに点在し、淡く霞んだ光を放っていた。

ダニエルは意図的に十時過ぎまで仕事をしてから、テイラー...