Read with BonusRead with Bonus

第434章マーガレットの骨壺を家に持ち帰る

生前、彼女が安らぎを得ることはついぞなかった。死んだからといって、これ以上彼女を惨めにする必要がどこにあろうか。

火葬場に到着した。マーガレットが火葬室に運ばれ、まさに炉に入れられようとしているのを、レイモンドは見つめていた。彼の心臓はもう持たなかった。マーガレットの体が轟々と燃え盛る炎に少しずつ飲み込まれていくのを見るのは、耐え難かった。だから彼は立ち上がり、部屋を出た。

空はどんよりと曇り、雪がまだ降り続いていた。彼が大きな手のひらを差し出すと、雪片が舞い降りてきた。雪片は小さく、透き通り、輪郭がはっきりしていた。マーガレットは生前、雪が好きだった。レイモンドは、彼女が生まれた日に一日...